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2013年1月22日 (火)

野田の生きものとコウノトリ・カエルの田んぼ・カメの棲む川

利根川流域市民委員会の構成団体
トネド(利根川江戸川流域ネットワーク)メンバーからのイベントのお知らせ!

第27回運河塾 2013年冬
「野田の生きものとコウノトリ
 ・カエルの田んぼ・カメの棲む川」

日 時:2月16日(土)13時~16時30分 (開場12時30分)
会 場:野田市南部梅郷公民館 講堂
    (野田市山崎1154の1  TEL 04-7122-5402)
    交 通:東武野田線梅郷駅 西口から徒歩10分
    (なるべく電車でお越しください)
参加費:300円(高校生以下無料)申込は不要

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プログラム:
1. 野田の生きものと環境 13:05~13:40 (35分)
 利根運河の生態系を守る会・代表 田中 利勝さん

2. コウノトリをシンボルとした自然再生 13:45~14:15 (30分)
 野田市みどりと水のまちづくり課 自然保護係長 宇田川克已さん

[休憩10分]

3. 野田の地名 -コウノトリと字鴻ノ巣-  14:25~14:55 (30分)
 東葛自然と文化研究所 所長   新保 國弘さん

4. 特別講演 カエルの田んぼ・カメの棲む川 15:00~16:00 (60分)
 東邦大学理学部生物学科 教授   長谷川雅美さん

プロフィール:長谷川 雅美 (はせがわ まさみ) 理学博士
1958(昭和33)年2月26日生まれ。東邦大学理学部生物学科卒。
東京都立大学(現首都大学東京)大学院修了後、千葉県立中央
博物館を経て、現在は、東邦大学理学部生物学科教授。
専門は島嶼(とうしょ)生物学。伊豆諸島の爬虫類(はちゅうるい)の
進化生態学的研究をはじめ、里山のカエル類の保全研究などを
通じて、地域社会や博物館との連帯による自然史教育の充実を
めざして活動中である。

5. 質問など自由討論 16:00~16:30 (30分)

主催:利根運河の生態系を守る会
後援:野田市
協力:野田自然共生ファーム 東葛自然と文化研究所  自然通信社  
問い合わせ:事務局  柳沢朝江  TEL 04-7124-9145

千葉県野田市で1ペアのコウノトリ飼育が始まっています 

利根川流域市民委員会の構成団体
トネド(利根川江戸川流域ネットワーク)メンバーからのニュース!


千葉県野田市で1ペアのコウノトリ飼育が始まっています    

2013年1月20日
    新保國弘;東葛自然と文化研究所

趣旨に賛同した関東29の自治体の市長により平成22年に結成された「コウノトリ・トキが舞う関東自治体フォーラム」(野田市、小山市、鴻巣市など)の先頭を切って、野田市江川地区瀬戸の谷津で、多摩動物公園から譲り受けた1ペアのコウノトリの飼育が2012年12月4日から始まりました。

本事業の発案・先導は野田市の根本崇市長で、このように利根川・荒川水系の29もの自治体の長が共に立ち上がれる動物は(ここでは鳥)コウノトリあるいはトキしかいないように思います。

さて、利根運河の生態系を守る会は、千葉県北西部最大の豊かな水と緑の回廊(エコロジカル・ネットワーク)である利根運河(流路延長8.5km、流域面積25.4㎢)とその周辺の自然・生態系・景観を後世に伝え、残していきたいと考える有志が集まり、13年前の1999年10月に設立しました。現在、210名強の会員を擁し活動しています。

利根運河は、歴史を辿れば、東京圏の水運の要にと利根運河会社の社業として明治中期に利根川と江戸川の二つの川を結んだ水路(三ヶ尾沼谷津水系の低地に沿って掘削)で、昭和初期まで舟運で栄えていましたが、交通機関の発達で経営困難となり1941年に国に買収を請願。これを境に、運河法の運河から、河川法の一級河川に変わりました。

会で実施した生物調査で最も大きな成果を上げたのは、野草調査(省略します)と、猛禽類オオタカ(種の保存法指定種)の行動圏及び繁殖調査です。猛禽調査の場所は、利根運河上流右岸に隣接する「野田市江川地区」と呼ぶ大きな谷津田空間(90ha)で、両脇の斜面林との幅が約250m、中央を流れる江川排水路に沿って奥行き1800mの水田と湿地が広がるところです。

オオタカの行動圏調査は、オオタカ定点調査の交信に欠かせない4級無線免許取得と無線機購入を予定しながら、2000年3月、取手鳥の会7名の協力を仰ぎ、総勢13名で月1回頻度の第1回調査をスタートさせました。

2000年10月には、耕作放棄田が目立つ江川地区の湿地を造成して面積80ha(野田市域74ha、柏市域6ha)、人口8000人規模の区画整理事業に関わる環境影響評価方法書公告に対する意見書を、千葉県知事に提出しました。ちなみに江川土地区画整理組合設立準備会の設置は1993年です。

2002年8月には、当会等4団体連名で、「三ケ尾里山ミュージアム構想 猛禽類との共生・谷津田を生かした自然公園の提案」一式を根本崇野田市長へ提出しました。この提案を受けて野田市に「自然環境保護対策検討会」が設置され、2002年12月に第1回会議が開催されました。全5回、1年半に渡る議論の末、2004年3月に、自然と共生する地域づくり(保全部分4割)の「基本計画」がまとまりました。

その後、野田市では、2005年年3月に区画整理事業を中止、土地区画整理組合設立準備会を解散しました。同年4月には基本計画の見直しを決定、開発から全面保全に舵を切り替えました。当会の調査により、江川地区でオオタカ3羽に加え、サシバ2羽の繁殖も確認し、同年8月に「千葉県野田市江川・三ケ尾 オオタカおよびサシバの繁殖調査 2005年」を野田市長に提出しました。計画変更の第1回懇談会が行われたのは同年11月でした。

翌2006年2月、野田市長は記者会見で「江川地区は貴重な動植物の保護のためには、さらなる保全エリアの拡大が必要。自然保護を優先した農業経営に着手と計画を修正した。市出資の農業生産法人を設立して農地を取得し、水田型市民農園も開園する。加えて、洪水処理の役割を終えた利根運河の自然環境保全と連動させる」等と発表しました。

2006年8月には、農業生産法人発起人会が開かれ、会社名が「野田自然共生ファーム」と決まりました。2007年4月には、江川地区の斜面林保全を念頭においた樹林地保全条例が施行されました。

自然と共生する地域づくりは、江川地区だけ、野田市だけでしていても駄目と、野田市の発案で、利根運河を核にした国土施策創発調査が、国交省、農水省、千葉県、埼玉県、茨城県、野田市、流山市、柏市、吉川市、守谷市、事業者、市民団体の構成で2006年10月から始まり、「利根運河エコパーク構想」と「利根運河流域宣言」を2007年3月にまとめました。

2007年に「利根運河エコパーク構想」をまとめることが出来たのは、2006年2月に国土交通省が利根川水系河川整備基本方針を変更し、利根運河を「緑豊かな水辺の回廊として人と水辺空間のふれあいの場となるよう良好な河川環境の整備・保全に努める」と位置づけを変え、計画高水流量500㎥/sの分派が、ゼロに改訂されたことに基づきます。

この「利根運河エコパーク構想」を実現するため、国、千葉県、流域三市(野田市、柏市、流山市)、有識者、民間団体が集まって、「利根運河協議会」を2007年11月に組織し、「利根運河エコパーク実施計画」を2009年3月に策定しました。実施計画で、エコパークの拠点づくり、しかけ・仕組みや役割分担を決めました。拠点としては、野田の江川地区、東京理科大学野田校舎の理窓会記念自然公園、流山の新川耕地、柏の大青田の湿地と森が選ばれ、これらをつなげて生態系の回廊をつくっていくことになりました。

これからの利根運河は、船で人や物を運ぶ川の位置づけから、生物を運ぶ豊かな生態系を育む川にしていくことになりました。実施計画の完成で、先ず運河堤防に繁茂する特定外来生物アレチウリの駆除イベントが2010年夏から始まりました。

野田市では、さらなる広域連携モデルをと、国交省・農水省・自治体の連携により、持続可能な経済や社会を目指し、生態系の豊かさのシンボルとしてコウノトリやトキを位置づけ、コウノトリが舞える環境を関東5エリア(利根運河周辺・渡良瀬遊水地・荒川中流域・北総・房総中部)で復元しようと、「第1回南関東エコロジカル・ネットワーク形成に関する検討委員会」を2009年12月に開催しました。

翌2010年7月には、コウノトリの種地づくりを目的に、野田市、小山市、鴻巣市などの市長を中心に、利根川水系29自治体の長が連なる「コウノトリ・トキが舞う関東自治体フォーラム」を設立。近い将来の野生復帰を視野に特定天然記念物コウノトリのつがい飼育が、野田市江川地区・瀬戸の谷津で2012年12月4日から始まりました。

野田市はコウノトリの飼育着手に先立ち、生物多様性に係わる3つの取組を始めました。第1に化学肥料を減らすこと、第2が農薬を使わない米づくり、第3は江川地区の自然再生です。化学肥料や農薬使用を減らすために行っている事業は、樹木の堆肥化と牛糞稲ワラ堆肥作り、黒酢散布の米づくりです。黒酢散布は、利根川沿いの田んぼ約170haで先ず実施し、2010年度は290ha、2011年度は340haで黒酢栽培が実施されました。市内水田約1000haの3分の1以上で実施されている計算になります。農薬の空中散布をせず黒酢を使っている田んぼには、ドジョウを始め多くの生きものが戻り、コイとフナとブラックバスしかいなかった田んぼの用水路には小魚がたくさん戻ってきました。

田んぼは、冬場には水を張り(冬水田んぼ)、江戸川から利根運河を経由して用水路、田んぼまで、魚が自由に行き来できるよう魚道作りも始まっています。国土交通省でも、来年から利根運河の複数の樋管を作り替えて、魚が自由に遡上あるいは下っていけるような水系ネットワーク整備をスタートする予定ですし、ワンドの設計等も検討可能というようなお話です。
                                       

以上

2013年1月 6日 (日)

利根川シンポジウム「ウナギが問う! 生物多様性から考える利根川河川整備計画」

2013年1月19日(土)開催! 利根川シンポジウム
「ウナギが問う! 生物多様性から考える利根川河川整備計画」

Photo  今や絶滅危惧種に指定されようとしているニホンウナギ。 利根川水系はかつて全国の1/3のウナギの漁獲を誇る川でした。河口から山あいまで、随所で採れる多様な生物を育む自然豊かな川でした。 しかし、ダムや河口堰の建設、霞ケ浦の人工貯水池化が進められるなど、次々と人の手による改変が行われ、利根川水系の自然は昔の面影を失ってきました。
 その利根川水系の環境を左右する「利根川水系河川整備計画」を今、国土交通省は作ろうとしています。ところが、そこには生物多様性から利根川水系のあり方を考える視点は見あたりません。ウナギに象徴される利根川水系の豊かな自然を取り戻すためには河川整備計画をどのように策定すべきでしょうか。
 生物多様性の視点から利根川水系を考えるシンポジウムを開きます。是非、ご参加ください。(チラシはクリックで拡大します↑)

日時 2013年1月19日(土)午後1時30分~4時30分

会場 全水道会館・大会議室(4階)
http://www.nijou.jp/page108.html
〒113-0033 東京都文京区本郷1-4-1 TEL 03-3816-4132
JR水道橋駅 東口(お茶の水寄り) 徒歩2分、都営地下鉄三田線
水道橋駅 A1出口 徒歩1分

◆プログラム(敬称略)  司会 まさのあつこ(ジャーナリスト)

~報告と問題提起~

利根川水系河川整備計画の策定をめぐる経過  
嶋津暉之(利根川流域市民委員会)

利根川をラムサール条約湿地へ!  
浅野正富(ラムサール・ネットワーク日本)

ウナギが遡上するかつての利根川へ!  
浜田篤信(元・茨城県内水面水産試験場長)

生物多様性の保全と河川整備計画  
花輪伸一(ラムサール・ネットワーク日本)

霞ヶ浦も地域もウナギで元気に  
飯島博 (アサザ基金)

渡良瀬遊水池の湿地再生を!  
高松健比古(渡良瀬遊水池を守る利根川流域住民協議会)

 討論


◆参加費 500円
◆主催 利根川流域市民委員会、ラムサール・ネットワーク日本、水源開発問題
全国連絡会

利根川流域市民委員会事務局(深澤洋子) TEL&FAX 042-341-7524

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