自己紹介文

利根川流域市民委員会
●共同代表● 
佐野郷美(利根川江戸川流域ネットワーク)
嶋津暉之(水源開発問題全国連絡会)
吉田正人(江戸川大学教授)

●顧問●
大熊孝・新潟大学教授

●利根川流域市民委員会・参加団体●

1)ミッション(活動目的)やその内容
2)利根川水系河川基本方針に上げられた事業で問題だと思う点
3)利根川水系河川整備計画策定において関与したい分野や地域など

★利根川江戸川流域ネットワーク(TON-E-DOネット)
http://www.h4.dion.ne.jp/~tsuushin/edo-tone-forum.html

1)洪水による甚大な被害が起こらないように十分配慮しながら、江戸川およびその下流部に広がる東京湾(三番瀬)、また上流部に広がる利根川を、本来あるべき自然豊かな姿に戻し、同時に沢山の生き物たちが元気良く生きられる川に復原していくこと。アユを流域の豊かさを表すシンボルとして、天然アユ復活のための「アユ・プロジェクト」始動中。
2)基本方針による事業が、治水とともに環境を大きな柱とした新河川法の理念や、氾濫を許容した新しい治水理念を生かしたものになるか疑問。根本的な問題として、 八斗島地点で22,000m3/sとする基本高水流量の設定が過大なのではないか。
3)上記の問題と、江戸川堤防強化、旧江戸川と放水路への流量配分と可動堰改修などの事業が河川およびその周辺におよぼす影響、さらに印旛沼を用いた新利根川放水路計画(ただし常に計画全体を見ていく視点を各団体は失うべきでない)

★水源開発問題全国連絡会(水源連)
http://www.suigenren.org/

1)必要性を失った水源開発や治水事業に見直しを求める運動体の連絡組織。情報収集や情報交換を通しての世論喚起や運動支援、事業者との話し合いなどを1993年から行っている。
2)利根川水系河川整備基本方針は、新河川法で導入されたはずの環境保全や住民参加の理念が生かされないままに策定された。緊急性、必要性、妥当性を失った八ツ場ダムや、上流部の洪水調整施設の再編、印旛沼での流量調整など、数多くの事業が過大な基本高水流量を前提としているので問題である。
3)河川整備計画策定を機に、すでに着手されたダム事業なども含めて見直されるよう、住民参加で検証する機会となるよう尽力したい。


★ATT流域研究所
http://att.travel-way.net/
1)関東3川と東京湾にかかる村おこしと環境問題の調査研究(1)河は、1本の視点から、上・下流の交流と学習会。現地見学会。森林組合、鮎漁協などとの交流、現場学の実施。(2)東京湾の漁協、漁民の聞き取り。(3)水処理の伝統的手法の研究(4)森林の緑のダム的研究
2) 「基本高水」の大きさや治水の方法の問題、水系全体のマツプを、鳥の目で見る、検証すること。これらを市民のものにする過程で、流域を、河を市民のものにしていきましょう。あるいは、地域生態主義も参考になるかも。
3)八ツ場ダム、鮎漁、三番瀬、現在、専門家が増えており、今後に期待。

★八ッ場ダムを考える会
http://www.yamba-net.org/
1)八ッ場ダム事業の抱える様々な問題について情報を提供し、八ッ場ダム計画の見直しとダム予定地域の再生をめざす。
2)八ッ場ダム計画は水没予定地域の人々の多大な犠牲のもと、半世紀以上の歳月を重ねている。現在、治水に対する考え方は、自然と人間の共生をめざす方向へ転換しつつあるが、過大な基本高水流量にみられるように、前世紀の工事実施基本計画と今回の基本方針には根本的な変化はみられない。水源地と下流首都圏が対立してきた過去を乗り越え、流域住民全体の合意形成を図ることが必要と考える。
3)八ッ場ダム事業、利根川中上流域の河川環境

★八ッ場ダムをストップさせる市民連絡会
 八ッ場ダムをストップさせる群馬の会、八ッ場ダムをストップさせる茨城の会、八ッ場ダムをストップさせる埼玉の会、八ッ場ダムをストップさせる東京の会、八ッ場ダムをストップさせる千葉の会、ムダなダムをストップさせる栃木の会(栃木の会は八ッ場ダム、思川開発、湯西川ダムの中止を求めている)
http://www.yamba.jpn.org/

1)2004年11月、一都五県の住民は各都県が八ッ場ダム事業から撤退することを求めて各地方裁判所に住民訴訟を起こした。この住民訴訟を担うとともに、その支援活動を広げていくため、各都県ごとにストップさせる会がつくられた。市民連絡会はストップさせる各都県の会の連絡組織である。裁判のほかに、世論を喚起する様々な活動を進めることにより、八ッ場ダムを中止に追い込むことを目的としている。
2)利根川水系河川整備基本方針は工事実施基本計画の過大な基本高水流量をそのまま踏襲し、八ッ場ダムなど、不要なダム建設の推進を企図したものになっている。さらに、基本高水流量がきわめて過大であるがゆえに、現実性のない内容にもなっており、基本方針の抜本的な再改定を求めていくことが必要である。
3)利根川水系河川整備計画の策定において最も危惧されることは、八ッ場ダム、思川開発、渡良瀬遊水池掘削事業などの大規模河川事業が必要性の有無にかかわらず、計画に盛り込まれることである。大規模河川事業の必要性の有無について十分な議論を進めていきたい。

★銚子市民運動ネットワーク
1)地域での、水問題を核とする環境保全・再生の活動、「持続可能なまち」づくりを目指す諸活動、これらに係る、市民グループ間の連絡・共同および情報発信
2)基本方針の問題点は、八ツ場ダムを考える会意見書と基本的に同意見。同上事業については情報がなく、今後の検討課題。現況整備に関しては、ダム・取水堰・高堤防など利水優先の過大な人工化に反対。流域の自然・住民生活との共生への方針転換を求めたい。
3)河口堰下流域の整備計画、水質汚濁(とくに本市水道原水の取水源として)の防止・改善、本市水道原水等に係る取水権返上問題、本市域に係る本流・支流のビオトープ化、流域環境の保全再生。

★市川緑の市民フォーラム
1)89年発足。千葉県市川市の自然・文化を守り育てることを目的に活動。行政にも積極的に提言している。具体的には江戸川、三番瀬、市内緑地の保全、真間川水系の総合治水の大切さの啓蒙等に取り組む。
2)もともとの基本高水流量。山々の緑のダムを再評価してみる必要があると思っています。印旛沼を使って東京湾に利根川の水を流すという「放水路計画」はどう考えても実現不可能です。印旛沼は印旛沼で湖沼としての再生をはかる計画が進んでいるのです。
3)利根川水系河川整備計画策定において関与したい分野や地域などもちろん私たちが住む千葉県市川市の西を流れる江戸川に関する部分と「新利根川放水路計画」です。

★栃木の水を守る連絡協議会
1)1985年発足。当時、ゴルフ場やスキー場などのリゾート開発によって水源の森林が失われていくのを傍観できず、安全でおいしい水を子や孫の世代に引き継ぎたい、その水を育む豊かな自然を守りたい、という目標を掲げ、河川の水質調査活動などをおこなった。現在、栃木の水を守る連絡協議会の主流は思川開発事業を考える流域の会に引き継がれている。

★思川開発事業を考える流域の会
1)1997年発足。1964年に基本構想が発表された思川開発事業(南摩ダム・行川ダム・3つの取水堰と延長20kmもの導水管)には、水の貯まらないダムであること、水需要がなくなっているのに計画が止まらないなどの問題があることを指摘し、地元住民と連携して反対運動を展開してきた。計画縮小により行川ダムは中止となり、南摩ダムと密接な関係がある県営の東大芦川ダムも中止となったが、南摩ダムは依然として進行中であるため、ダム阻止の最後の手段として住民訴訟に加わることとした。

★渓流保護ネットワーク・砂防ダムを考える
http//www5.plala.or.jp/Y_YUKI/SABO/

1)渓流の美しさや楽しさを伝えると共に、ここ数十年の間に壊され続けてきた渓流景観や 渓流環境に危機感を持ち、その原因と問題点を明らかにして、防災と自然環境の調和的関係を多くの人々に理解してもらうことを目的に活動しています。
・渓流環境の保全と砂防ダム問題を全国にインターネットのネットワークを使い発信する。/ネットワーク網を使い、全国の自然保護や釣り人など様々な団体、個人などと協調して運動を広げる。/渓流歩き、渓流観察会、砂防見学会など現地に行く機会をもうける。/自然関係、砂防関係などの勉強会、シンポジウム、調査などを実施する。/問題を整理し、改善策のための提言を行政(国、県、市町村など)に対し積極的に働きかける。

番外)河川事業で問題だと思う点:川は、源流から海までが生態的につながっているべきものです。ダムや砂防ダムなどが この連続性を遮断していることが最も大きな問題であると考えます。また、水、土砂、流木、落ち葉、魚類、水生昆虫などの物質や生き物が双方向に移動できうる回廊としての 働きを阻害させるような、あらゆる人工構造物の問題が問われるべきです。そして、防災対策と環境対策の両立をハード対策の限界を前提した視点で見直すことが大切だと思います。
関与したい分野や地域:上流部の砂防、治山などの問題です。貯水ダムに比べれば砂防の現場はあまりにも数が多く、私たちの会だけでは殆ど手が回らないのが実情です。基本的にはそれぞれの流域住民が意識をもって対応することが必要になります。私たちはその手伝いを少しだけできるのではと考えています。この運動に対する皆さんの協力や協調が運動を進める原動力になると確信しています。

★群馬の自然を守るネットワーク
★市川三番瀬を守る会
★利根川の水と自然を守る取手連絡会
★霞ヶ浦導水事業を考える県民会議、
★高崎の水を考える会
★みんなで佐倉市をよくする会
★渡良瀬川研究会
★渡良瀬遊水池を守る利根川流域住民協議会
★首都圏のダム問題を考える市民と議員の会
★霞ヶ浦・北浦をよくする市民連絡会議
★ダム反対鹿沼市民協議会
★千葉県自然保護連合
★千葉の干潟を守る会
★玉村町・藤川をきれいにする会
★古利根・中川環境ネットワーク

(2006.11.20現在)