2017年8月 2日 (水)

ウナギアンケートのまとめ

このたび、利根川流域市民委員会が2015年春から取り組んできました「利根川の未来を考えるカムバック・ウナギ・プロジェクト」のウナギアンケートの結果をとりまとめました(最初の呼びかけは2013年)。
ご協力くださった皆さま、ありがとうございました。

おかげさまで、かつてウナギが生息していた豊かな自然環境、人々の懐かしい生活ぶりが浮かび上がり、それを取り戻すのに何が必要か、多くの方の貴重なご意見を知ることができました。

ぜひ集計結果をこちらからダウンロードしてお読みください。
「unagi_matome.docx」をダウンロード

長文ですが、全ての回答やコメントをまとめているわけではありません。ウナギが豊かだった頃の自然と暮らしの体験談、ウナギ激減の理由や対策についてのご意見を中心にまとめました。アンケート回答者の皆さまにはご了解いただければと思います。

ご回答の一部は、パンフレット「利根川をウナギがすみやすい川にしよう!」にも紹介させていただきました。

アンケート調査の結果を参考に、パンフレットを活用して、当会はこれからもカムバック・ウナギ・プロジェクトに取り組んでまいります。どうぞよろしくお願いいたします。

連絡先:利根川流域市民委員会 深澤洋子(事務局)
T/F 042-341-7524  bbjaga★jcom.home.ne.jp (★=@)


2017年7月14日 (金)

パンフ「利根川をうなぎがすみやすい川にしよう!」完成!

利根川流域市民委員会がパタゴニアの助成金を活用して
パンフレット「利根川をうなぎがすみやすい川にしよう!
を完成させました。

ニホンウナギは絶滅危惧種となりましたが、
どうしたら戻ってきてくれるのでしょうか?

利根川には下流の河口堰から、
中流の取水堰、上流のダムまで
水生生物の生息に大きな影響を与える人工構造物が
たくさん作られてきました。

このパンフレットでは
利根川水系におけるウナギの漁獲量の推移、
流域に作られた人工構造物の一覧、
そして改善の提案までをコンパクトにまとめました。

是非、ご覧になって、もしよかったら広めてください。

こちらからダウンロードしてください↓


「Unagi.pdf」をダウンロード


2017年7月(2018年1月16日更新)
利根川の未来を考えるカムバック・ウナギ・プロジェクト
利根川流域市民委員会

2016年7月28日 (木)

ウナギが生きる川を取り戻す~ウナギと河川環境の問題を考えるシンポジウム~2016.9.11

 ニホンウナギが2014年6月に国際自然保護連合により、絶滅危惧種に指定されました。
 ウナギ漁獲量の減少はすさまじいものがあります。とりわけ、霞ケ 浦を含む利根川は、かつて日本で最大のウナギ漁獲量がありましたが、今は激減 しています。
 ニホンウナギが激減した要因はシラスウナギの乱獲だけでなく、様々な河川工作物や河川工事により、ウナギの遡上・降下が妨げられ、ウナギの生息場(エサ 場、隠れ場所)が失われてきたことも大きな要因と考えられます。
 そこで、ウナギが生息できる河川環境を取り戻すため、ウナギに関する第一線の研究者にご登壇いただき、今後の河川のあり方を市民とともに考えるシンポジウムを開催します。

 ◆日時 2016年9月11日(日) 
       午後1時30分~4時30分 
(開場 午後1時)
 
 ◆場所 全水道会館4階 大会議室
     東京都文京区本郷1-4-1 電話 03-3816-4196 
     JR水道橋駅東口3分、都営地下鉄水道橋駅A1出口1分 

 ◆主催 利根川流域市民委員会  
  協力 patagonia 日本支社

 資料代 500円

<プログラム>                             
〇 利根川流域市民委員会                   
「利根川の未来を考えるカムバック・ウナギ・プロジェクトへの取り組み」報告

第一部 講演 海部健三氏
  「ウナギ:河川環境の保全と回復へ向けたシンボルとしての可能性」 
(中央大学准教授、IUCN(国際自然保護連合)種の保存委員会ウナギ属魚類専門家グループメンバー)
 
第二部 パネルディスカッション 
「ウナギが生息できる河川環境を取り戻すには?」

 <パネリスト>
○ 海部健三氏

○ 二平 章氏 「ウナギ資源の減少と河口堰建設」
(茨城大学人文学部市民共創教育研究センター客員研究員、北日本漁業経済学会会長)    

〇 浜田篤信氏 「霞ケ浦がウナギを救う」
(NPO霞ケ浦アカデミー、元・茨城県内水面水産試験場長)

〇 コーディネーター 利根川流域市民委員会 和波一夫
(元・東京都環境科学研究所研究員)

《登壇者のプロフィール》

海部健三(かいふ けんぞう)氏  
 1973年生まれ。
 1998年 一橋大学社会学部卒業.。社会人生活を経て、
 2011年 東京大学大学院農学生命科学研究科水圏生物科学専攻博士課程修了。 農学博士。
 2011年 東京大学農学生命科学研究科 特任助教。2016年より現職.。
(「ウナギの保全生態学」 海部建三著 共同出版)

二平 章(にひら あきら)氏  
 1948年生まれ。北海道大学水産学部卒業後、
 茨城県水産試験場で長く研究員生活。 東京水産大学非常勤講師、立教大学兼任講師などを歴任。
 全国沿岸漁民連絡協議会・事務局長。農学博士、技術士(水産)。

浜田篤信(はまだ あつのぶ)氏 
 1936年生まれ。
 1962年 東北大学農学部水産学科修士課程修了、同海洋学研究室助手を経て、1964年から茨城県農林水産部勤務。
 1996年 茨城県内水面水産試験場長を最後に茨城県を退職。
 2007年 NPO法人霞ヶ浦アカデミーを設立、農学博士。

<連絡先> 利根川流域市民委員会事務局(深澤)
 電話&FAX 042-341-7524 bbjaga★jcom.home.ne.jp(★=@)
 
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2015年7月20日 (月)

霞ヶ浦導水事業差止め裁判 原告団/弁護団 声明

7月17日に、水戸地裁で那珂川流域の漁協が霞ケ浦導水事業の工事差し止めを求めた裁判の判決がありました。原告および弁護団が発した声明を許可を得て以下に転載します。


原告団声明

 2009年3月に那珂川水系5漁協が原告となって提起した霞ヶ浦導水差止め裁判は、5年9ヶ月の長きにわたる裁判闘争の末結審し、本日、水戸地方裁判所で原告らの訴えを退ける判決が言い渡された。
 導水事業で那珂川の漁業資源が損なわれるという私たち漁業者の主張を受け入れなかった水戸地裁の不当判決に、私たちは満身の怒りを込めて抗議する。そして、この判決が、事業を推進する国とともに、歴史によって裁かれる日が必ず来ることを私たちは確信する。
 那珂川は、先祖代々にわたり栃木・茨城の流域に恵みをもたらしてくれる母なる川であり、この豊かな川を孫子の代まで変わらない姿で残したいという思いが私たちの原動力である。こうした私たちの思いは、広く市民の共感を得ており、今後もより一層の支援が広がっていくことであろう。
 私たちは、これまでの皆様のご支援に深く感謝しつつ、不当判決に負けることなく、最後の勝利まで戦い抜く決意である。

                  2015年7月17日
霞ヶ浦導水事業差止め裁判原告団一同

弁護団声明

 本日、霞ヶ浦導水差止め裁判で、水戸地方裁判所は原告らの訴えを棄却する不当判決を言い渡した。
 本判決は、漁業者を無視して進められる何の利益もない無駄な公共事業を司法が追認したもので、水戸地裁には無駄な事業から内水面漁業を守ろうという勇気の一片もないことが明らかとなった。行政追随の水戸地裁に厳しく抗議するものである。
 同時に、こうした不当判決を前にしても、長年にわたり団結を維持し、裁判勝利のために奮闘した、原告ら那珂川関係漁協の組合長をはじめとする関係者の努力に対する評価は揺らぐものではなく、弁護団からも心からの賛辞を送りたい。また、原告らの裁判闘争に有形無形のご支援をいただいた評価委員の専門家各位、市民団体・個人のみなさんの多大なご支援にも心より御礼を申し上げる。
 そもそも霞ヶ浦導水事業は、事業の効果も必要性もない無駄な事業である。一審の審理で、国側の専門家証人は「幾ら導水が頑張っても、水質を改善することはできない」と証言するなど、導水事業が霞ヶ浦浄化に役立たないことが明らかになった。また、国土交通省の小島証人の尋問では、国土交通省が関東各都県で水余りの現状にあることを無視していることが明らかとなり、水需要が増加する要因をただの1つもあげることができなかった。
 他方、導水事業では、アユ・シジミを始めとする漁業資源が被害を受ける。国が取水停止しない12月以降にも少なくないアユの仔魚が降下しており、これらが吸い込まれればアユ資源に重大な影響がもたらされると考えられること、導水事業の取水により涸沼が高塩分化・貧酸素化し、涸沼のシジミの生息環境を悪化させると考えられること、こうした懸念は証拠上十分に裏付けられた。
 弁護団は、国が一審での原告らの主張内容を真摯に検討し、ただちに導水事業を中止することを強く求める。また、導水事業を推進する立場に立つ地元自治体が、真に地域住民の利益を守る観点から、推進姿勢を転換するよう求める。
 弁護団としては、このたびの不当判決に屈せず、控訴審で必ずや勝利するために全力を尽くす決意である。

                  2015年7月17日
霞ヶ浦導水事業差止め裁判弁護団


2015年3月20日 (金)

うなぎアンケートに是非ご協力を!

利根川水系にもう一度ウナギを呼び戻そう!

 利根川水系はかつて天然ウナギの全国有数の産地でした。ウナギは少し前まで、身近な水辺にたくさん生息していた生き物です。捕まえて夕飯のおかずに、そんな光景も当たり前でした。しかし今、ウナギは世界的に絶滅が心配されています。利根川水系も例外ではありません。

 そこで、ウナギを流域に呼び戻し、豊かな自然を取り戻すための『カムバックウナギプロジェクト』を企画しました。

 その第一歩がこのアンケート調査です。この調査でウナギ減少の原因が分かれば、たくさんのウナギを呼び戻すこともできるはずです。そして天然ウナギで漁業や地域経済の活性化、水辺文化の再生にも期待できます。

 利根川水系のかつての豊かな自然と文化を取り戻すために、どうぞご協力をお願い致します。

●アンケートにご協力下さる方は、以下からダウンロードして、印刷して下さい。
「tonegawa_unagi.pdf」をダウンロード

第二次締め切り 2015年3月末

※ このアンケー卜は、支流を含む利根川水系に関するアンケートです。
 ご自身やお知り合いの方に書き込んでいただいた、または聞き取っていただいたアンケートは、下記あて、郵送かFAX、メールでご送付下さい。

利根川流域市民委員会 深澤洋子(事務局)
187-0001 東京都小平市大沼町7-5-4  
T/F 042-341-7524
bbjaga★jcom.home.ne.jp(★は@)

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